冬は睡眠の質が落ちやすい季節
睡眠の質が落ちる季節は夏というイメージがあると思いますが、実は冬も睡眠の質が低下する季節です。
インフルエンザや日照時間が短く、体や心が低調になりやすい冬。栄養と共に質の良い睡眠もたっぷり取りたい季節です。
今回はなるべく手軽に、最小限のコストと手間で快眠できる環境についてお届けします。
「寒い冬」「お手軽に」という2点を満たすならば、寝室全体よりもベッドやお布団周りという「寝床」にポイントを絞るのが得策です!
なので今回は、入眠まで寝室でいかにリラックスして過ごすか?という視点は考慮せず、寝床につく直前から目覚めた時にフォーカスした内容になります。
私も今回ご紹介するものに変えてから、冬の睡眠の質が格段にアップしました。
質の良い睡眠で、冬を健やかに過ごして下さいね!
寒さが快眠を妨げる
寒くて目が覚めた経験は、誰しも一度はあると思います。
寒さで睡眠が遮断されたということは、寒い環境は睡眠に適さないことの表れですよね。
ちなみに冬の睡眠が低下する寒さ以外の理由は、活動量が減ることや日照時間が短くなることも挙げられます。
動かない日は睡眠の質が落ちるのは経験されたことがあるでしょう。
一方、日照時間が減ると睡眠ホルモンであるメラトニンの原料、セロトニンの分泌が減ってしまうのです。
ちなみにセロトニンは精神の安定に関わるので、日照時間の短い冬はうつになりやすい季節でもあるのです。
その上、睡眠まで妨げられてしまっては、心と体のダメージは益々大きくなってしまいます。
睡眠のメカニズム
睡眠のメカニズムを知ると寒さが睡眠の妨げになることを理解しやすいです。
眠気は脳と体の深部温度が下がることで睡眠モードになります。
本来は手のひらや足の裏から放熱し、熱を体外に出したい所、冷えて末端の血行が悪くなるとスムーズな放熱が出来ず、寝つきが悪くなったり、睡眠が浅くなるのです。
適度な温度であることが、スムーズな寝つきと快眠にとって理に適っていることなのですね。
冬の理想の室温
冬の寝室の温度は適温は16〜19度程度です。
最低でも10度以上が推奨値ですが、体質などの個人差がありますから、ご自分にとっての適温も知っておくと良いですね。
また室温は外気温だけでなく、建物の断熱状態にも関わります。
単に天気予報の気温(外気温)だけで判断せず、一度、温度計を使って、ご自身の寝室の室温を計測してみましょう。

触覚(肌ざわり)にこだわる
インテリアと言えば、見た目の良し悪しと言ったように、視覚的なイメージがありますよね。
ちょっと大胆なことを言わせて頂くと、全てを見た目(視覚)優先にする必要はないです。
というのは見た目を整えたからと言って、目的を果たせるとは限らないからです。
今回のテーマである、手軽に冬の快眠対策については、見た目は二の次で大丈夫。
それよりも冬の快適な暮らしと幸福度を優先して欲しいので、見た目より「睡眠の質」にこだわって欲しいのです。
冬の快眠についてスバリ言ってしまえば、見た目よりも寝る時の状態(環境)が大切です。
ぬくぬく暖かそうに視覚的に見えるのにベッドを体に滑り込ませた時にヒヤッとするより、見た目はシンプルでもベッドに入った時にぬくもりを感じる方が、良く眠れますよね?
寝床に入ったら照明は暗くするか、または消しますしね。
その後目も閉じるので、インテリアでの視覚的な演出効果は、寝る直前は少ないと言えます。
となると五感の中で一番威力を発揮するのは触覚です。
音・香りと聴覚と嗅覚もプラスしたら更に心地よく眠りにつけますが、これはプラスαの要素。
余裕があれば取り入れたら良いし、なくても良いものです。
でも触覚については遮断できません。
寝具なりパジャマなり、何かしら皮膚に触れますから、多かれ少なかれ、必ず触覚の影響を受けているのです。
起きている時は、触覚以外の刺激も多いので、触覚はあまり気にしないかもしれません。
ですが、睡眠時というのは、よほど強い光や臭いや音が気にならなければ、ほぼ触覚だけとも言えます。
だからこそ、触覚、つまり肌ざわりを大切にして欲しいのです。
保温性があり良い肌ざわりを選ぶ
肌に直接触れるパジャマ・シーツ・肌掛けなどは、ぜひ保温性があり肌ざわりの良いものを選んで下さい。
私が使っているのはマイクロファイバーのパジャマ・シーツ・肌掛けです。
最近はとてもリーズナブルに売られています。
このセットにしてから冬の睡眠の質が上がりました。
まず、寝床に入った時からフワッと包まれている感覚があり、それだけでリラックスします。
フワフワと柔らかい毛足もあるので、柔らかい動物を撫でているような癒しを感じ、更に安心感にも包まれます。
きっと幸せホルモンのオキシトシンが出ているのでしょう。
オキシトシンは親しい人とのスキンシップや動物に触れた時に分泌され、美容にも良いとされています。
柔らかい寝具はフワフワの動物に触れた時の感触に似ていますよね。
肌触りの良さは科学的にも良かった
以前から眠りには、五感の中で触覚が一番関係しそうだと感じていました。
室温・湿度なども触覚と言えますから。
特に冬は肌ざわりにこだわる事が、一番効果的で理に適っていると確信しました。
「皮脳同根」という言葉を聞いたことがありますか?
皮膚と脳の根は同じで、皮膚感覚と脳機能は密接に繋がっているのです。
つまり皮膚に温かくて心地よい刺激が加わると、脳にも良い影響があるということ。
自律神経・内分泌系・リンパ系・呼吸器系・消化器系へも作用するそうです。
温かくて心地良い肌ざわりは保温だけの効果でなく、体と心にも良い影響があるのです。
寝具やパジャマを変えて冬の睡眠の質が上がったという個人的な体験談だけで、根拠なくおススメするのは抵抗がありましたが、その根拠を知ったことで、自信を持っておススメしたいと思います!
肌ざわりの良いラグがあると更に良し!
ベッドで寝ている方は、ベッドから起き上がる部分に肌ざわりの良いラグやマットを敷いておくと更に良いです。
というのも、睡眠途中でおトイレに行く時など、せっかくお布団の中はぬくぬく温かいのに、ベッドから降りた途端、床の冷たさで目が覚めるというのは避けたいものです。
スリッパでも良いのですが、暗くて寝ぼけた状態で、すぐにスリッパを履くのは至難の技です。

小さいもので良いので、ベッドから床に立ち上がる一歩目の所に寒さの緩衝材という意味でも小さいラグがあるのが理想的です。
ラグがあることで視覚的なインテリア効果も得られます。
節約したい方は100円ショップのジョイントマットでもOKです。

ちなみに冷気は床から来るので、床が冷たいと感じつつお布団で寝ている方は、アルミの断熱シートをお布団の下に敷くと良いでしょう。
お布団からの移動や着替えなどを考えると、お布団の二倍くらいのラグを敷き(ラグの下にはアルミ断熱シート)、その上にお布団を敷いて寝ると、暖かさがかなり和らぐと思います。
冬の寝具の選び方
一般的に良いとされる寝具の選び方は、多く情報が出ているのでそちらに譲ります。
今回は完全に私の選択基準である、次の観点からのおススメを書いてみます。
・手軽で手間がかからない
・暖かい
・肌ざわりが良くて気持ち良い
暖かくて肌触りが良いのは、必要条件だと思っています。
実物を触ってみるのが一番ですし、インターネットなどで購入する場合は口コミを見れば判断しやすくなりますね。
この2つの条件が備わっていないとそもそも売れないので、一般的に販売されているものはそんなに心配しなくて大丈夫だと思います。
私が選ぶ時、念入りにチェックしている点は手軽さで、色んな面で手間がかからないことです。
・洗濯のしやすさ(洗い方・乾燥)
・軽さ
・かさ張り具合
家でお洗濯できれば、コストの節約になります。
シーツや肌掛けはある程度の頻度で洗いたいので、家の洗濯機で普通に洗えるものを選びます。
またお洗濯した後の乾燥のしやすさも大切です。私は基本的に乾燥機を使わないので、乾きやすい素材を選びます。
機械で乾燥している方は、購入時にお洗濯だけでなく乾燥機の取り扱いもチェックしてみて下さいね。
軽さは、まずは寝ている時の心地良さ。
重い寝具は寝返りの妨げになり、睡眠の質に関わります。
そしてお洗濯や季節外で仕舞う時にも重いと扱いにくいです。
軽いとお洗濯や季節変わりの出したり仕舞ったりが面倒になりません。
かさばるタイプだと、使わない季節に厄介な問題になることがあります。
季節外はどこかに仕舞いますよね?
その時に、あまりにもかさ張って収納スペースに入りきれない…となっては
冬以外のシーズンの居心地の良さが低下してしまいます。
お気に入りのものが、たまたまかさ張るタイプであれば問題ないと思います。
でも特別気に入ってもいないのに、場所だけを占有するとしたら、どんな物であれ困ったものになってしまいます。
まとめ
睡眠は体・心の健康面はもちろん、日々の活動のクオリティーにも関係する大切な要素です。
そして冬は、寒さから睡眠が落ちやすい時期でもあります。
もし冬場の睡眠に満足感が得られていないならば、あなたの人生をより素敵にする為にも、睡眠の質を上げる工夫をしてみて下さい。
今回ご紹介したように、使うものを変えるだけでも小さい変化が十分期待できます。
あなたの小さな行動が、人生をより良くする道に繋がりますよ。
まずは手軽に、冬の快眠対策をしてみて下さいね!
それでも寒さを感じる時は…
冷気の出入り口の窓周りから冷気が来ていないか確認して下さい。
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