ガウディが残したのは建築物のみならず
2019年11月に念願のスペイン・バルセロナのサグラダファミリアに行ってきました。
アントニオ・ガウディが建設したサグラダファミリア、肉眼でなくても写真でご覧になったことはありますか?
全てが芸術。
何もかもが完璧!そう感じた方もいるでしょう。
ガウディが残してくれたのは、サグラダファミリアに代表される建築物だけではありません。
ガウディの思いや在り方を感じれば感じるほど、私達が幸せになれる、また心豊かになれるメッセージが沢山詰まっていることにも気づきました。
今回はガウディが教えてくれた(と言っても私が感じた)幸せな人生にするための在り方を綴ってみようと思います。
癒されたい
大切な人を癒したい
幸せになりたい
そう願う方、
そしていつも頑張っているあなたに
ガウディが生み出した祈りが届きますように。
そして美しいサグラダファミリアの写真で癒されたら嬉しいです。

何もかもが特別なサグラダファミリア
サグラダファミリアは世界遺産であり、全てのおいて特別な存在です。
他に例がない程の芸術的な造形を持っているのは一目瞭然。
ところが特別なのは目に見えるデザインだけではありません。
その手法や建設もとても特殊なのです。
設計図を用いない手法での建築
実験をしながら理想が叶う手法を見つけながら建設していく
建築家亡き後もその思いを引き継がれ建設中であること
普通に考えたら、誰も引き受けたくないでしょう。
設計図がない上に、とても複雑な建物。
しかもその世界観を引き継いで完成させようとしている。
冷静に考えたら頼まれたら「嫌です!」と言いたくなりそうですが。
でも職人さん達は不満どころか、情熱と誇りと喜びを持って取り組んでいる。

どれだけサグラダファミリアが魅力的で、建設に関わることがどれほど幸せなのか?
この建設プロジェクトの年月と関わる人の数、また観光で訪れる人の数が物語っています。
考える程に、本当に異常ですよ。
もちろん、良い意味で!
サグラダファミリアに惹かれる訳
こんなに多くの人を虜にし、幸せな気持ちにするサグラダファミリアですから、そのどこに
人は惹かれるのか?その理由を知りたかったのも、私が長年サグラダファミリアに憧れていた1つの要因です。
はっきりわかったのは、多くの人がサグラダファミリアに恋した。
正確にはガウディを心から慕った人や、ガウディに救われた人の純粋な思いがそうさせたのだと感じました。
サグラダファミリアは居るだけで癒され、鋭気を養い、生きる希望さえも自然と齎す、それはもう特別な空間でしたから。

色は神からのギフトだと教えてくれたサグラダファミリア
サグラダファミリアの外観は造形的には複雑ですが、色は地味だと思いませんか?
でも中に入ると、ステンドグラスからの色で溢れているのですよ。
ステンドグラスから注がれる色とりどりの光に包まれながら、心地よさと色の役割を感じた素晴らしい時間。
色は時に言葉よりも雄弁で、そっと人の心に届けることができる神からのギフトのような気がしたのです。
本当に辛く、苦しい時には、どんな言葉も届かないことがあると思うのです。
その言葉が、慈悲や叱咤激励…
どんなに相手のことを思って発した言葉であってもです。
そんな時には色がそっと、勇気づけてくれたり、癒す媒体になる
だとしたら、それは神様がくれた言葉を越えた贈り物。
これをサグラダファミリアのステンドグラスの光を浴びながら感じていました。
ガウディは神の遣いなのでは!?
サグラダファミリアは祈り・そして愛そのもの。
そう足を踏み入れた時に感じました。
祈りは目に見えないけれど、祈りや愛に色や形を付けたら、きっとガウディが生み出した作品に通じる。
そんな気がしたのです。
もしかしたらガウディの仕事は建物を創ることではなく、祈りと癒しを届ける神の遣いなのでは?
そんな気持ちにさえなりました。
神の遣いのような建築家。これが私のガウディに感じる印象です。

自然や神への敬意、住まう人の心地よさを純粋に求める。
そしてずば抜けた発想力と探求心が合わさった結果、色、素材、有機的な形状で、癒しを届けられるヒーリング性と芸術性ある建物が生まれたのですね。
ガウディだからこそ 思いと在り方が全て
スペインではガウディ建築に魅了され続けていました。
建築物はもちろんだけど、それ以上にガウディの考え方や在り方にとても惹かれています。

ガウディ建築はとても凝った独創的なデザインでありながら溶け込むのですよね。
独創的な物を生み出す人の中には「俺の作品、凄いだろう!」という意識で創っている人も少なくなくないと思います。
決して悪いことではないけれど、自己主張の強い作品は、時に威圧的で異物として感じます。
でもガウディ建築にはそれがないのです。
ガウディが生み出す作品は「異物」ではなく、幸福感と生きるエネルギーをくれる宝石のような存在。

ガウディの名言にこんな言葉があります。
創造的であろうとして意味の無いものを付け加えてはいけない。
自然の原理をよく観察し、より良くしようと努力するだけでいい
どんな思いで創るか、
そしてどういう生き方、在り方であるか
結局はそれが全て。
ガウディの姿勢からそれを学びました。
サグラダファミリア以外も素敵な建築物が
また依頼主からの注文に期待以上の作品で
応えた事は建築を見ただけですぐわかりました。
バトリョ邸では
やわらかい色彩と形状で
夢見心地でやさしい気持ちをプレゼントしてくれ、

愛らしい草花やアラビアンな雰囲気がある
初期の作品カサ・ビセンス
タイル工場のオーナー宅という事で
美しいタイルで彩られていました。

美しいだけでなく、使い勝手もトコトン追求したのがガウディです。
握りやすい窓の取っ手にする為に、その形状を決めるにあたり粘土で試作を何度も繰り返したそうです。
見た目の華やかさの影で、住まい手の使い勝手や心地よさを追求する人間味が、たまらなく好きです。
心の師 ガウディ
生き方・在り方・作品が与える人々への影響…
これら全て、私が目指す姿をガウディに見た気がしました。
よって勝手に心の師匠とさせて頂きました。(笑)
心から尊敬でき、この人のようになりたい!
そう思える師匠と言える人が出来たことは私にとって大きな喜びです。
人は自分の能力を少なからずアピールしたくなるもの。
それは決して悪いことでもなく、時には必要だとも思います。
そうする事で、必要として下さる人と出会うキッカケにもなりますから。
でも自分の才能とか力とかのアピールなんて、エゴが無くなって思いやりや祈りのエネルギーの前では太刀打ちできない。
だからこそ、いかに素敵に見せるか?よりも目の前の人・対象に真摯に向き合う。
この大切さをガウディの作品に触れたことで感じました。

サグラダファミリアでは、建物を見ながら色・光・平和・美・祈り・神・平和・幸せ…これらの大切さや齎す影響を感じる時間を多く過ごし感じたことがあります。
例えば
色は、美しいハーモニーで私達を幸せな感情にしてくれます。
それだけでなく言葉を超えて、心に寄り添う存在にもなれるということ。
それを教えて貰えたことで、どんな思いで扱うか?これが試されるとも思うのです。
エゴに走るか?
エゴを超えた祈りや誰かの為を思うか?
これを心に刻み、空間や色を通して人様の人生に関わらせて頂こうと心新たにしています。
生きる力、喜び、癒し、その時に必要なエネルギーを受け取れる術を、誰もが持ち合わせていると思っています。自然治癒力や本能と同じように。
きっと全人類共通ではなく、一人一人、固有の受け止め方で。
それを察知できる力も養っていこう、そう思っています。
インテリアや色の仕事をして来てから、色・光・空間で癒せる自分になりたい…
そう願ってきた答えは、より良く見せようとせず、目の前の人の理解や祈りなのかもしれない。
この気づきは私の大きな転機となることでしょう。
そしていつか私も、サグラダファミリアのような居るだけで癒される、または自分の存在価値を実感できるような病院や施設の設計に携わってみたい。
そんな新たな夢も芽生えました。

ガウディからのメッセージ
ガウディは沢山の素晴らしい言葉を残してくれています。
その中からとても勇気の出る愛溢れる言葉があるので、シェアさせて下さい。
「役に立たな人なんていない。
例え同じ能力がなくても
誰だって役にたつんだ。」
自分には価値がない。
もしそう思っている人がいたら
このガウディの言葉を何度も自分に語りかけてあげて下さいね。
そして心地よいと思う空の色の時、空を見上げて自分の心と会話をしてみて下さい。
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